2010年05月31日

反キリスト教「グノーシス主義」と反キリスト「イエス」の謎

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オコツトの話が事実であれば、今まで「創造主」と呼ばれてきた神は、実は「偽りの神」だった……。
幼年期から異端児扱いされてきた私だが、キリスト教でも、神と悪魔の逆転を主張する異端の一派が存在した。
それが「グノーシス主義」である。

「グノーシス」とはギリシア語で「知識」「認識」を意味し、認識によって真実の神に到達できると説いた。
これは、オコツトの主張と全く同じだ。
グノーシス主義は、ヘレニズムの影響を受けて生まれた「キリスト教の一派」と考えられているが、その反キリスト教的な教義から、キリスト教とは全く別個のオリエント宗教だとする見解もある。

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紀元3〜4世紀頃、キリスト教がローマ帝国の国教となり、グノーシス主義は異端のレッテルを貼られて衰退したが、一部は東方に移動し、マニ教を生んだとされる。
グノーシス主義は、大別して「西方グノーシス主義」と「東方グノーシス主義」があり、その中にも諸派がある。
いずれにせよ、グノーシス主義は「ゾロアスター教」の影響を色濃く受けており、徹底的な「善悪二元論」を展開している。

グノーシス主義の特徴は、「反宇宙論」と呼ばれるもので、二元論とセットで「反宇宙的二元論」と呼ばれている。
反宇宙論とは、否定的な秩序が存在するこの世界を認めないという立場で、この宇宙は「悪の宇宙」だという思想である。
従って、既存の諸宗教が説く神は「偽の神」「悪魔」であり、真実の神は別に存在すると説く。

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また、悪の宇宙は物質で構成されているという思想のもとに、物質は「悪」、肉体も「悪」であると定義され、霊こそが真の存在だという、徹底的な「霊主体従」主義を打ち出している。
グノーシス主義では、物質世界の創造主は悪神「デミウルゴス」であり、肉体という牢獄に幽閉された魂を解放し、光の世界に永劫回帰させる事が、グノーシス主義が説く「救済」である。

この話は、私に「かごめ歌」を思い出させる。
デミウルゴスは聖書の「ヤハウェ」に対応し、それは「堕天使」でもあるとされている。
堕天使(ヤハウェ)はエデンの園の「善悪を知る禁断の知恵(グノーシス)の樹」を隠したが、そこに神の御使いである蛇が現れて、アダムとイブに「知恵の樹の実」を食べさせてやった。
それによって、ヤハウェに呪われる事になったが、人間は神の知識(グノーシス)を得る事が出来たのだという。

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つまり、グノーシス主義に於いては、「ヤハウェ」は悪神であり、「ルシファー」が善神なのだ。
イエス・キリストは、その事を明らかにした為に、ユダヤ教徒から迫害されたのだという。
だとすれば、グノーシス主義は「原始キリスト教」の流れを汲むものなのかも知れない。

反キリストである私が提唱する「善悪逆転の原理」も、グノーシス主義と同一の理論である。
聖書学的に、反キリストがルシファーの預言者であるなら、イエス・キリストも「反キリスト」だった事になる。
私は無宗教者で、「神を信じる無神論者」である。

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逆に言えば、私は宗教団体に属さない宗教家で、「神を信じぬ有神論者」である。
どちらも意味は同じ。
カバラに基づいて、世界の宗教の神が同一神である事を証明し、宗教統一をした上で宗教破壊を起こすのが目的だ。

即ち、従来の宗教が説く神が悪魔だった事を証明し、善悪を反転させるのである。
私の「善悪逆転論」にはまだ続きがあるのだが、話には順序があるので、別の機会に述べる予定である。
尚、私はグノーシス主義者ではなく、また、「善悪」という表現も便宜上のものである事を御理解頂きたい。
posted by ヘンリー・クライスト(夢蛇鬼王) at 12:52| Comment(0) | 【第1章】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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