
エノクは天使たちに天に連れて行かれたが、聖書研究家のクリスチャン・オブライエンによると、「天」という単語は本来は「高地」と訳されるべきだという。
そこは、「闇のない光」に満ちた場所で、「雪と氷」に覆われた「地の果て」に存在するという。
そのような場所は1つしかない。
地球上で最も標高が高く、夏には日没がない極地、南極である。
当時の地球上には「超大陸パンゲア」しか存在しなかったが、極地は寒冷化していて、氷や雪で形成されていたと考えられる。
或いは、「闇のない光に満ちた場所」とは、アルザルそのものを指しているのかも知れない。
何故なら、アルザルは大気プラズマによって、常に光り輝く世界だからである。

エノクは、天使たちが長い紐を与えられ、翼を付けて北の方に飛んでいく光景を見て質問した。
「何故、あの者たちは長い紐を掴んで行ったのですか?」
すると、天使は答えた。
「測量に行ったのである。
これらの測量は、地の深みに隠された全ての秘密を明らかにするであろう」
地の深みとは、南極からプラズマトンネルを通って入る、地球内部世界「アルザル」を指すものと思われる。
「測量」とは、文字通り地質学的なもので、恐らくピラミッド建設の為である。

北は、南極から見ると、全ての方角が北となる。
ピラミッドの四面は正確に東西南北に向いており、頂点は北緯30度、つまり赤道から北極までの丁度1/3の地点に据えられている。
ピラミッドの建設者は、地球が球体であることは勿論、赤道から極までの距離を知っていたことを物語っている。
また、現在のグリニッジ東経の31度14分にあるが、これはナイル・デルタを正確に2等分する経度で、この経線は地球上で最も陸地の多い部分を通過しており、ピラミッドの位置そのものが地球の陸塊の重心に位置している。
更に、大ピラミッドの高さは地球の極半径の4万3200分の1で、土台の周長は地球の経度方向の全周の4万3200分の1、土台の外側の穴の周長は赤道全周の4万3200分の1。

現代の建築水準を遙かに凌ぐ、極めて精密で高度な測量技術は、ピラミッドの建造者が地球のサイズを正確に把握していたことを示し、地球が完全な球体ではなく楕円形であることまで知っていたのだ。
結論として、ノアの大洪水前のエノクの時代に、既にアルザルに「天使」と呼ばれる技術者が存在していたことが窺える。
ここで言う天使は、「聖仙」や「神仙」と置き換えても良いだろう。
そして、エノクも昇天して、天使「メタトロン」となった。
天使と言っても、ピラミッドを建設した以上、肉体を持つ天使である。
正確に言えば、肉体にも霊体にもなれる「神仙」である。

アルザルや月や火星にも、巨大なピラミッドが確認されている。
ついでに述べておくと、測量して建設したエノクや天使たちは「フリーメーソン」である。
超古代、火星に知的生物が生存し、高度な文明を築いていた時代があった。
NASAは、この火星文明の建設者が地球人だと睨んでいるらしい。
年代的に考えて、それはイスラエル10支族ではない。
だとすると、アルザルに移住したエノクが、火星文明の建設に関与した可能性がある。

エノクは、アルザルに移住した可能性もある。
というよりも、アルザルや各惑星を往来しているはずだ。
移動方法は、テレポーテーションかUFOかは分からないが、エノクの街の住人も昇天し、アルザルに行った事だろう。
但し、厳密にいうと、ここで言う昇天とは「天使」になる事を指す。
エノク以外の住民は、街と共に移動しただけであって、自らは天使となった訳ではない。
その後、地球は大洪水の洗礼を受け、エノクの街はサントリーニ島に戻ってきた。
アトランティスと呼ばれるこの島の主要部は、紀元前1400年頃、サントリーニ島の沈没と共に再び異次元に消滅。
アリオンの話によると、この時、約350人が金星、160〜180人が、肉体人間のままアガルタに移された。
そして、アトランティスの主要部がアガルタで管理されているという事から考察して、アガルタに転移したのだろう。
それは、天空の城「ラピュタ」である。

バード少将は、死の前にこう言い遺している。
「あの天空の魔法の大陸。永遠の神秘の国よ!」
アガルタの住民がアトランティス人の末裔と言われている通り、彼らはアトランティス人である。
トート(エノク)自身も、アトランティス人を名乗っている。
そうすると、ここで大きな矛盾が生じる事になる……。