2010年05月26日

アフラ・マズダーの正体「アーリオーン」の謎

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『アヴェスタ』には、現代の中東情勢が的確に予言され、第3次世界大戦の勃発も記されているという。
その教義は、光と闇、善と悪、という徹底した「善悪二元論」が特徴で、主神は善神「アフラ・マズダー」。
しかも、「3大アフラ」(主神アフラ・マズダー、火の神ミスラ、水の神ヴァルナ)の三位一体で構成されているところが注目に値する。
絶対神の三位一体は、イエスが初めて公開した訳ではなかったのだ。
イエスはユダヤ教エッセネ派(クムラン集団)に所属していたと考えられているが、どうもゾロアスター教の教義を取り入れていたようだ。

その証拠に、エッセネ派の聖典と思われる『死海文書』も「光と闇の二元論」を展開している。
そして、「アフラ・マズダー」に敵対するのが、蛇の姿を持つ悪神「アーリマン(アンラ・マンユ)」。
アーリマンの眷属「アジ・ダハーカ」は、世界の1/3を食い尽くす竜だという。
これは明らかに、天の星の1/3を吐き捨てた赤い竜「ルシファー」と符合する。
だが、二元論ゆえに、アーリマンとその配下の悪魔は、堕天使ではなく最初から悪魔である。

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ここで、アリオンの興味深い自己紹介がある。

「ゾロアスター教においてはアフラ・マズダーとして在った天使」

何と、ゾロアスターに啓示を与えた「アフラ・マズダー」の正体は、アリオンだったというのだ。
同時に、アリオンは「ミカエルの力の一顕現」でもあり、ミカエルは「竜(ルシファー)とともに戦う天使」だと言っている。
黙示録のルシファーは「7つの頭」と「10の角」を持っているが、確かに、聖書で「7」は聖数であり、「10」は日本の数霊で絶対神を意味する。

漢字で書けば、「十」は文字通りイエス・キリストの象徴。
だが、世界の神話の悪魔に共通するのが「炎の赤」。
ところが、アリオンの霊的傾向も「炎」、コードカラーは「燃える赤」である。
アリオンは、宇宙神霊を名乗る悪魔なのだろうか。
確かに、「アーリマン」と「アーリオーン」は語呂が似ている。
だが、ゾロアスター教を日本語で「拝火教」と言うが、火を神聖視する習慣は世界中に存在する。
聖火は「炎」であり「光」の象徴なのだ。

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また、製鉄民だったヒッタイト人にとって、火は崇拝に値する信仰対象だった。
では、世界の神話に共通する悪魔の姿「竜」は、一体何を意味しているのだろうか。
竜のルーツは、シュメール神話の海水の神「ティアマト」である。
ティアマトは決して悪魔とは呼べない存在だったが、11匹の怪物を生み出し、最終的にマルドゥクに殺された。
が、その体で天地が創造され、ティアマトの配下「キングー」の血で人間が創造された。

興味深い事に、アーリマンは、蝿、蛇、蠍、ガマガエル、狼、獅子などを生み出したが、ティアマトが生み出した怪物たちと酷似する。
これは、メディア時代の地理的な事を考慮すると、シュメール神話の投影だろう。
蝿に関しては、「ドゥルジ・ナス」という蝿の王が登場するが、これは後世に聖書の悪魔「ベルゼブブ」の影響を受けたものと思われる。
ベルゼブブは「ベルの蝿」という意味だが、元々は「バアル・ゼブル」で、「主の王子」という意味だった。
従って、バアルとベルゼブルは同一神であり、その原型はシュメールの主神「マルドゥク」。

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もともと、イスラエル人の祖となるアブラハムが崇めていた神であり、イスラエル民族共通の主神だった。
それが、途中から現れた排他的な唯一神「ヤハウェ」によって排除され、バアルは悪魔として貶められたのだった。
また、ラテン語の主「デウス」がアーリマンの配下の「アシュマ・ダエーワ」となり、聖書の悪魔「アスモデウス」となった。
デウスはギリシア神話では主神「ゼウス」となったが、ゼウスは木星神・天候神ゆえに「バアル」と同一神で、バアルも「主」を意味する。

また、シュメール神話の主神であり、木星神である「マルドゥク」とも対応するが、マルドゥクはティアマトを倒した神である。
ティアマトはアーリマンに対応するが、その配下にマルドゥク(ゼウス)と同一神である「ドゥルジ・ナス=ベルゼブル」や「アシュマ・ダエーワ=アスデウス」の姿があるのは、明らかに後世の編纂者の混乱が原因している。
posted by ヘンリー・クライスト(夢蛇鬼王) at 15:11| Comment(0) | 【第1章】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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