ルシファーは「サタン」である。
サタンは本来は、ヘブライ語で「敵対する者」という意味だったが、神に敵対する「悪魔」を意味する言葉と化していった。
アテン信仰者にとって、「アメン」は敵対者だった為に「サタン」と呼ばれるようになったのだろう。
もう一度、アクエンアテンの時代を思い出してほしい。
@アメン信仰だった神官たちの権力は、王であるアクエンアテンをも脅かす程だった。
A結局、アマルナ改革は失敗に終わった。
Bモーゼは神官だった。
アクエンアテン以降の「アメン信仰」は偽装であり、王家は「アテン信仰」を続けていた。
アメンを信仰していたイスラエル民族は奴隷にされ、それをアメンの神官だったモーゼがエジプト脱出に導いた。
そう考える方が自然ではないだろうか。

では、モーゼが「アメン教」だったとすると、一体誰がイスラエル民族に「アテン教」をもたらしたのか。
1つの可能性は、モーゼが「雲の柱」と「火の柱」、つまり「アメン」と「アテン」の両方から啓示を受けていたということ。
もう1つの可能性は、途中から「アテン」の啓示だけ受けるようになり、一神教のユダヤ教を成立した。
さもなくば、モーゼに匹敵する指導者が、アテン信仰(ユダヤ教)の基礎を築いた事になる。
それは、モーゼの兄「アロン」しか考えられない。
モーゼは人を導くほど雄弁ではなかった為、アロンが代弁して民衆に神の言葉を伝えていた。
しかし、アロンはモーゼの神「ヤハウェ(アテン)」に疑問を抱いていたという。
だが、本当はモーゼが「アメン(バアル)信仰」だったとすると、アメンに疑問を抱いて「アテン(ヤハウェ)」を信仰していたのは、アロンだった事になる。
卑弥呼の言葉を民衆に伝えていた弟は、ある時、その内容に疑問を持ち、逆の事を民衆に伝えたという。
アロンも、モーゼの言葉を歪曲して民衆に伝えていたのではないだろうか。
その証拠に、多くのイスラエル民族がアロンの説教に納得できず、アモン(アメン)の偶像崇拝を続けていた。

では、それに対して、何故モーゼは激しく怒ったのか。
その辺はあまり突っ込まないでほしい……(笑)
1つ言える事は、歪曲して伝えられた言葉であっても、アロンの言葉は「モーゼの言葉」である。
アロンが語った事が、モーゼの話として記録されたのではないだろうか。
また、モーゼはアトンからの啓示も受けていた可能性が濃厚である。
また、『旧約聖書』を編纂したのは、ヤハウェを信仰するユダヤ教徒であり、今までに何度も書き換えられてきたという事である。
権力者の都合の良いように、史実を改竄して記録に残すのは、日本神話も同じ。
そういえば、『古事記』や『日本書記』を編纂したのもユダヤ人である。
ここで、1つ言っておきたい事がある。
モーゼがシナイ山で出会った神が、実際に「ヤハウェ」だったとしよう。
そして、「ヤハウェ」と「アテン(アドン)」が、実は別の神だったとしたら……。
同じ名の神でありながら違う神……ルシファー然り……。
その秘密は、もう少し後に公表する事にする。