
ヤハウェはイスラエル民族を「選民」として、執拗に干渉してきた。
ヤハウェと名乗る存在は、やはりイスラエルの単なる民族神なのではないだろうか。
いや、戒律を与えている事からすると、幽界レベルの人霊だった可能性もある。
『日月神示』によると、高度な霊が直接的に人間に関与する事はないという。
高度な霊能者の多くも、同様の事を語っている。
聖書でも同じ事が説かれており、人間が神と直接交流する事は出来ず、必ず天使が介在しているという。
中世の神学でも、人間に関与する天使は「下級天使」だとされている。
基本的に天使は霊的な存在で、絶対神からのメッセージを上級天使が受け、それが中級天使に降ろされ、次に下級天使に降ろされ、下級天使が預言者に伝達するという流れである。
その下級天使の中には、肉体を持つ仙人がいるようだ。
『日月神示』は創造神からのメッセージだとされているが、やはり何段階にも渡る取次の神を経由して、人間界にもたらされたものだという。
『日月神示』を自動書記した岡本天明も、実は麻賀多神社の裏の仙人の村に案内されたというエピソードがある。
天明は確かに肉体でそこに行き、食事をご馳走になったそうだが、後にその場所に行くと、道の痕跡すらない茂みだったという。
では、アリオンのメッセージはどうか。
やはり、オコツトのような存在が介在していると考えられる。

だが、ヤハウェなる存在は下級天使どころか、妬みや怒りといった魔界波動を出している。
更に、生贄を要求したり、奇跡を見せ付けて自分を崇めさせ、他の神を崇める者を大量虐殺しているのだ。
ヘブライ語で天使を「マラク・ヤハウェ」という。
『旧約聖書』がギリシア語に翻訳される時に、マラクは「伝令者」を意味する「アンゲロス」と訳され、それが英語の「エンジェル」となった。
エンジェルと言えばキューピッドを連想する人が多いと思うが、実際に神やイエス・キリストの周りに、キューピッドのような天使が描かれた絵画が多い。

それは、『新約聖書』に次のような一節があるからだ。
「これらの小さな者を一人でも軽んじないように気をつけなさい。
言っておくが、彼らの天使たちは天でいつもわたしの天の父の御顔を仰いでいるのである」
(「マタイによる福音書」第18章10節)
天使は幼子のように純粋無垢だという意味である。
実際に多くの霊界通信によると、堕胎児や幼子の霊は死後、高級霊界に直通で連れて行かれるという。
だとすると、水子の祟りをネタに商売する霊能者は、悉くインチキだという事になる。
天使が純粋無垢であるならば、ヤハウェは神でも天使でもないと言わざるを得ない。
キューピッドはローマ神話の恋愛の神で、ギリシア神話では「エロス」と呼ばれている。
キューピッドの母は「ヴィーナス」。
つまり、金星神であり、ルシファーと同一神なのだ。
ヤハウェが悪魔だとすると、ルシファーは本当は堕天使ではないのかも知れない。

その堕天使と呼ばれるルシファーでさえ、時として神の命令に従う「マラク・ヤハウェ」として働く事が、聖書に記されている。
ザビエルはヤハウェの事を、ラテン語の主である「デウス」と呼んだが、これが後に聖書外典「トビト書」の悪魔「アスモデウス」の語源になったのは皮肉である。
まさに、ヤハウェこそ悪魔に相応しい神だが、これがユダヤ教やキリスト教が崇める唯一神である。
ギリシャ神話では、ティターン族(ルシファー)が幽閉され、ゼウス(ヤハウェ)が最高神となって以降、人間は汗水を流して労働しなければならなくなり、病や死といった運命を背負う事になった。
この事は、ヤハウェを唯一神として崇めるユダヤ人の悲劇的な歴史を見れば納得できる。
同様に、ヤハウェを崇拝する西洋キリスト教文明が行き詰まり、地球存続の危機に導いている事にも符合する。
また、アッラー(ヤハウェ)を崇拝するイスラム圏も、同じような事が言える。
しかも、いずれもが世界最終戦争の鍵を握っているという現実がある。
ヤハウェは悪魔なのではないだろうか……。
これは爆弾発言である。聖書の絶対神に対する冒涜である。
短気なヤハウェは私を許してくれないだろう。
こうなったら、ルシファーを味方に付けて、真相を究明するしかない。
世界中の多くの宗教が、神の名を唱えて祝福するが、十戒には「神の御名をみだりに唱えてはならない」という戒律がある。
これは実に意味不明な戒律だが、実は「ヤハウェ」という言葉に深い意味が隠されている。
「ヤハウェ悪魔疑惑」について述べてきたが、本物のヤハウェは別に存在する。
本物のヤハウェは創造神であり、「ヤハウェ」という言葉自体に深い意味があるのだが、その正体は……。
この事は順を追って解説していくことにする。